
アイ・アム・レジェンド (字幕版)
「アイ・アム・レジェンド」の感想です。
映画「ハンガー・ゲーム0」(2023)や「スランバーランド」(2022)などで知られるフランシス・ローレンス監督が手掛けています。ウィル・スミス主演。
ゾンビ系の終末世界的なアレが好きな人間には刺さる雰囲気ですね(厳密にはゾンビ映画ではないけど)。
本記事は2025年07月31日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
神はどこへ行ってしまったのか。
作品情報
タイトル | アイ・アム・レジェンド |
原題 | I Am Legend |
原作 | 地球最後の男/リチャード・マシスン著 |
ジャンル | SF、スリラー、パニック、アクション |
監督 | フランシス・ローレンス |
上映時間 | 100分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2007年 |
公開年(米) | 2007年 |
レイティング | 不明 |
個人的評価 | ★★★☆☆ |
あらすじ
3年前、ニューヨークを襲った未曾有の危機。クリピン・ウイルスが人類を滅ぼさんと猛威を振るったのだ。しかし、そんな中、ウイルスに対する免疫を持っていたロバート・ネビルという男はニューヨークにたったひとり留まり続け、血清を作るための研究をしていたのだった――。
主な登場人物
(敬称略)
ロバート・ネビル
(演:ウィル・スミス)
荒廃し、ウイルスが猛威を振るう世界で、発生源であるニューヨークにただひとり残り、研究を続けている科学者。相棒は犬のサマンサ(通称「サム」)。
アナ
(演:アリシー・ブラガ)
ラジオでネビルのメッセージを聞いてやって来た女性。イーサンの母親。
イーサン
(演:チャーリー・ターハン)
アナの息子。母親のアナと共にネビルのもとにやって来た。
映画「アイ・アム・レジェンド」の感想
映画「アイ・アム・レジェンド」の感想です。さすがウィル・スミスさまさま! こういう役にはうってつけという感じですよねえ。
ウィル・スミスがさすがすぎる
まず、ウィル・スミスがさすがすぎますね。やっぱりすごいよなあ。素晴らしい俳優さんだということは知っていたんですけれども、改めてそれを実感したというか。
荒廃したニューヨークにたったひとり残り、ワクチンを見つけようと頑張っている男ネビルを演じたウィル・スミス。
もうね、中盤以降まではほとんど一人芝居のようなもの(ワンちゃんはいたけど)。それでこんなに画が持つなんてっていう感じですよ。ますます好きになりました。
電気や水
っていうか、あの終末世界で電気や水はどうしているんだろうと思わなくもない。
たぶん、発電機みたいなものがあった(ような気がした)ので、自力でどうにかしているんだろうけど。そのあたりをサラッとでもいいから説明してほしかったなあと。
反射的に「謎にめっちゃ普通の営みができている!」と思ってしまった(笑)。
取っておいたベーコン
取っておいたベーコンについてもそう。
「これ、いつからあるベーコンなんだろう?」って(笑)。
電気があって冷蔵庫に入れていた場合でも、保存できる期間ってそこまでないよなあとソワソワ。仮に冷凍保存にしたって、そこまで保存できる期間が延びるわけではないし。というか、これどこからか取ってきた時点で傷んでいる可能性はない? って。スーパーとかの電気が切れたら一気にダメになっているはずですもんね。
そういうちょっとしたところに引っ掛かったのはありました。まあ、ストーリーにはまったく関係ないのですけど。
ゾッとする矛盾
個人的に、本作で一番ゾッとしたのはダークシーカーがネビルに罠を仕掛けたところ。
科学者であるネビル曰く、ウイルスに感染した人たちは「退化している」とのことだったのに、その直後には自分が仕掛けたのとまったく同じ罠を仕掛けられるという事態に。これはネビルの考えと矛盾した出来事ですね。
ダークシーカーたちは退化しているどころか、自分たちが仕掛けられた罠を考察し、その原理を読み解き、さらにはそれを実行できてしまうだけの知性があったという。もう本当にゾッとする。しかも、囮に使ったのはどうやって知ったのか、ネビルが普段友人として話しかけていたマネキンですからね。ネビルが錯乱するのもわかります。
だからこその説得か
まあ、だからこそダークシーカーに言葉で話しかけ、説得しようと試みたというのはあるでしょう。ワンチャン話を聞いてくれるのではないか!? っていうね。結果として、通じたのかそうでなかったのかはわかりませんが。
でも、ネビルが「助けるから」と説得しようとしたシーン(正確な言い回しは忘れましたが)では、「それって相手が助かりたいと思っている場合にのみ使える言葉だよなあ」とは思いましたね。未知のウイルスに感染したとはいえ、今の彼らが「元に戻りたい」と思っているかはわかりませんし。むしろ、今のほうが生きやすいと思っているパターンもある。なにしろ正常な状態で生き残っている人類のほうが少ないっぽいので。
ニューヨークから広がったなら、島国である日本はワンチャン無傷とかないかな(妄想)。コロナも普通に広まってきたから無理か(妄想)。
ちなみに、ダークシーカーたちを単なる襲撃者としてしか考えていなかったんですが、ネビルの研究室に「今までの研究で犠牲になってきたダークシーカー(多数)」の写真が並んでいる様子にはある種狂気めいたものを感じました。ワクチンを見つけるためには仕方のないことなんだけど、たったひとりでこれだけのことを繰り返すって、たぶん正気じゃとても無理。
「神はいない」
いやしかし、あの状況での「神が云々」の話はイラッとして当然と言えば当然ですね。ネビルじゃなくても「はあん?」となったとは思う。
だって、人類のほとんどが被害に遭ったあとで「神が」「神が」と何度も言われたらそりゃあ否定したくもなります。こんな世界にしておいて、神の計画だと言うのはあまりに残酷すぎてもう。神さま的には「人間ちょっと増えすぎたからいったん減らすわー」ぐらいの感覚だったのかもだけどね。
「神なんていない!」と叫ぶネビルの気持ちが痛いほどわかります。が、ということは、人間の言う神さまってやっぱり人間に都合の良い存在でもあるのかもしれないなあと。一部、アナのように信心深い人もいるでしょうが、最後までそうあれる人ってそう多くないような気がします。
別エンディングver.が観たい
あと、本作には別エンディングがあるらしい(!)。
配信にもあるようなんですがレンタルだったので、とりあえず今のところ本作のみで満足していますが(気が向いたら観るかも)。
パッと口コミなどを見たところ面白そうでした。
映画「アイ・アム・レジェンド」が好きな人におすすめの作品
映画「アイ・アム・レジェンド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
まとめ:アメリカらしい壮大な世界観
初めて本作を観たのは随分前なんですが、第一の印象は「アメリカらしい世界観だなあ」でした。なんていうか、終末世界的なんだけど実に壮大な。「めっちゃお金かけてそう!」みたいな(笑)。もちろん良い意味でですが。
最後に「アイ・アム・レジェンド」の意味が明かされるのも良いですね。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 68% Popcornmeter 68%
IMDb
7.2/10
Filmarks
3.5/5.0