
ウィリーズ・ワンダーランド(字幕版)
「ウィリーズ・ワンダーランド」の感想です。
映画「ドリーム・シナリオ」(2023)や「シンパシー・フォー・ザ・デビル」(2023)などで知られるニコラス・ケイジ主演のホラー作品……ですが、ホラー要素はほとんどありませんでした。雰囲気だけ。個人的にはほぼほぼコメディーと思って観ました。
でも面白かったです!
本記事は2025年06月26日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
ニコケイが凶暴ロボットたちを無言でボコボコにするコメディー。
作品情報
タイトル | ウィリーズ・ワンダーランド |
原題 | Willy’s Wonderland |
ジャンル | ホラー、コメディー、アクション、スリラー |
監督 | ケヴィン・ルイス |
上映時間 | 88分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2020年 |
公開年(米) | 2021年 |
レイティング | R15+ |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
車のタイヤがパンクしてしまい、偶然通りかかったジェドという人物に助けてもらったある男。ジェドは男に、車の修理費として1,000ドルを現金で要求。しかし、男はそれだけの現金を持ち合わせておらず、近くにATMもなかったため、代わりにとある提案を受け入れることにした。それは、町にある「ウィリーズ・ワンダーランド」という廃れた小さな遊園地の清掃をするということだったのだが、いざ仕事に入ると何か様子がおかしくて――。
主な登場人物
(敬称略)
管理人
(演:ニコラス・ケイジ)
道で車のタイヤがパンクしたため立ち往生していたところ、通りかかったジェドに助けてもらう。その後、修理費用が支払えなかったことから「『ウィリーズ・ワンダーランド』の清掃をする」という提案を受けることに。
ジェド・ラブ
(演:クリス・ワーナー)
管理人を助け、ウィリーズ・ワンダーランドの清掃を提案した男。
テックス・マカドゥー
(演:リック・ライツ)
ウィリーズ・ワンダーランドを所有する男。ジェドから紹介を受けて、管理人に清掃を依頼する。
リブ
(演:エミリー・トスタ)
ウィリーズ・ワンダーランドを破壊しようと画策。ライターを使い燃やそうとしたところ、ルンド保安官に捕獲される。
ルンド保安官
(演:ベス・グラント)
この町の保安官。リブの保護者的存在で、不良娘のリブがウィリーズ・ワンダーランドに火をつけようとした際には、捕獲して監禁するという強硬手段を取っている。
クリス
(演:カイ・カドレック)
リブの仲間で、リブに好意を寄せている。
キャシー
(演:ケイリー・コーワン)
リブの仲間で、ボブの恋人。リブがルンド保安官に手錠をかけられ監禁された際には、騒ぐ男たちを横目にヘアピンで手錠を外すなど、器用な一面がある。
ボブ
(演:テレイル・ヒル)
キャシーの恋人。リブの周りを巻き込む行動にはやや否定的。
アーロン
(演:クリスチャン・デル・グロッソ)
リブの仲間。
エヴァン
(演:デビッド・シェフテル)
副保安官。町に越してきたばかりで、妻子持ち。
映画「ウィリーズ・ワンダーランド」の感想
映画「ウィリーズ・ワンダーランド」の感想です。ホラーというより、コメディーとして観たらなかなか面白かったです。
元ネタは「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」
本作の元になっているのは「Five Nights at Freddy’s」というゲームらしい。原作というか、着想を得たということみたいですね。
ただ、そちらは未プレイなので異なる点などがわからず。ゲームかあ。ゲームだと軽々しく「よし、やってみよう!」というわけにもいかないのでちょっと残念です。
また、2023年には同じく「Five Nights at Freddy’s」を元ネタとした映画「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」も出ているようなので、こちらは近々観てみたいと思っています。
ニコラス・ケイジ(※セリフなし)
本作の主演は、映画「ナショナル・トレジャー」(2004)などで知られるニコラス・ケイジ……そう、ニコケイ!
このニコケイ、主演なのに一切言葉を発しないというまさかのキャラ(笑)。面白すぎる。なんなの? ニコラス・ケイジにまだこんな余白があったの? 格好良いからこそ面白いみたいな。
最後の最後にいきなり長文を喋らせるのも「こいつ、喋れるんかーい!」っていう面白さはあっただろうけど(妄想)、結局本当に一言も発しないのは、それはそれでかなり面白い絵面でした。これはハマる。ニコケイ。
ちなみに、セリフだけじゃなく名前も出てきません(笑)。なので役名が「管理人」、英語では「The Janitor」となっている。主人公なのに! 確かに一言も喋らないから、自己紹介をすることもなかったですもんね。
しかめっ面がもはやコメディー
先述したニコラス・ケイジは基本しかめっ面をしているんですが、もうね、このシリアスな感じが逆におかしい(笑)。最後のほうになると、このしかめっ面すらコメディーっぽく感じられて笑ってしまう。
なんだよこれ、ずるいじゃんかよー!(笑)
シリアスな場面でも、ピピピッと休憩の合図が鳴ったらちゃっかり休憩に入るし。ドリンクを飲んでゲームをするというルーティンも欠かさない。じゃあ、置き去りにした相手のことなんてどうでもいいという感じなのかと思いきや、休憩が終わったらちゃんと助けに戻る(笑)。この一連の流れが本当に好き。どういう感情なの、それ? って。
怖くない!全然!
本作は、一応ホラーにもジャンル分けされるようですが、ホラーと言うにはほとんど怖くありませんでした(笑)。個人的には、ホラーコメディーですらなくただのコメディーだと思っている。
ロボットたちが突然動き出して襲いかかってきたのに対して、怖がるでも驚くでもなく冷静にとにかくボコボコにするニコケイに笑ってしまう(笑)。これはロボットたちからしても「もうちょいなんか反応してくれてもいいんじゃないのか」案件でしょうね。
あのロボットたちってば、だいたい一発で人間たちを手に掛けているのに、なぜニコケイに対してはそんなちまちました攻撃を……なんて思っていたんですが、もしやあれって無反応を貫くニコケイに恐怖を与えるためなのかもなんて思ったり。
曲がとても良い◎
あとは、そうですね。
エンドロール含め、劇中で使われている楽曲がとても良かったです。
個人的に、特に好きだったのはこれ。
Émoiの「Willy’s Wonderland」。
サビかな? の「Willy’s Wonderland」の部分がつい口ずさみたくなってしまうテンポなんですよねえ。とても良い。劇中と、そしてエンドロールの最中にも使われていました。
あとは、
最後のほうに使われていたこれも良かった。Lynyrd Skynyrdの「Free Bird」。ファンキーだけど、どこか余韻を感じさせつつリラックスできるような不思議な曲。
これは、サウンドトラックが欲しいかもしれない! と思ってしまうほど曲が好きな映画でした。
映画「ウィリーズ・ワンダーランド」が好きな人におすすめの作品
映画「ウィリーズ・ワンダーランド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- キラー・ナマケモノ(2023)
- メリーおばさんのひつじ(2023)
- コカイン・ベア(2022)
- ザ・ボーイ ~人形少年の館~(2016)
まとめ:コメディーとして観るのが正解!
ホラーとして観るとちょっと物足りなさを感じてしまうので、ニコケイのコメディーとして観るのが正解だなと感じました(もちろん人それぞれですが!)。
ただ、ちょいグロはあるのでその辺はお気をつけて……。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 61% Popcornmeter 68%
IMDb
5.5/10
Filmarks
3.5/5.0