バイオレント・ナイト (字幕版)
さて、本日(2024年12月24日)はクリスマスイブ。
……ということで!
先日観た、クリスマスにうってつけのめちゃくちゃ面白い映画を紹介……もとい、感想を述べていきます。タイトル通りバイオレントなので、苦手な人はお気をつけて。
本記事は2024年12月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
グロver.ホーム・アローン(一部)。
作品情報
タイトル | バイオレント・ナイト |
原題 | Violent Night |
ジャンル | アクション、スリラー、コメディー |
監督 | トミー・ウィルコラ |
上映時間 | 112分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2022年 |
レイティング | R15+ |
個人的評価 | ★★★★★ |
あらすじ
物欲主義な子どもたちに嫌気が差し、疲弊しつつあるサンタクロース。しかし、今年もクリスマスはやってくる。サンタクロースは渋々ながらもプレゼントを配るため、「良い子リスト」に載った子どもたちの家に向かった。しかし、とある富豪の家で、凶悪な強盗たちと鉢合わせてしまうのだった――。
登場人物
(敬称略)
サンタクロース(演:デビッド・ハーバー)
お疲れ気味のサンタクロース。近年、物欲主義になりつつある子どもたちに嫌気が差している。
トゥルーディ(演:リア・ブレイディ)
クリスマスパーティーのため、祖母(富豪)の家にやってきた少女。サンタクロースの存在を信じている。「パパとママが仲良くなりますように」というのが本当の願い。
リンダ(演:アレクシス・ラウダー)
トゥルーディの母。
ジェイソン(演:アレックス・ハッセル)
トゥルーディの父。自分の母にはあまり強く出られずにいたようだが……。
スクルージ(演:ジョン・レグイザモ)
強盗(武装)集団のリーダー的存在。クリスマス嫌い。
映画「バイオレント・ナイト」の感想
映画「バイオレント・ナイト」の感想です。サンタクロースのイメージが180℃引っくり返る映画(良い意味でも悪い意味でも!)。
「サンタにだって感情はあるんだもの」
サンタクロースといえば、温厚で「HO HO HO!」と豪快に笑うおじいちゃんを想像する人が多いと思うんですが、本作に登場するサンタクロースはちょっと違います。
近年、物欲主義に偏りつつある子どもたちを見て、ちょっぴりお疲れ気味(やさぐれ気味)のサンタクロース。
場末のバーでお酒片手に、もうサンタ業は引退するなどと言い出すのですから、子どもたち! もっとサンタさんに媚びを売るんだー! という気持ちにさせられます(笑)。
まあ、でも、実際、無邪気で健気! な子どもたちばかりじゃないし、そうなったらそうなったである意味怖くもあるんですけれども。
ちなみに、私自身は(なんと!)小学校6年生の頃まで、本気でサンタクロースの存在を信じておりました。
同級生に「サンタクロースは父親だよ!」と言われたことがあるんですが、父親との仲が悪かったのも、「サンタクロース=父親」を信じられなかった原因のひとつ。たぶん。我が家のサンタクロースは母親だったみたいです。
圧倒的物理&物理
さて、とある富豪の家(パーティー中)にプレゼントを配達するため、こっそり忍び込んだサンタクロース氏。
なんと、強盗を目的とした武装集団と鉢合わせてしまうんですねぇ。
なんたる運の無さ。
そこで、見て見ぬ振りをするかどうするか、己の中で葛藤するサンタ氏ですが、「良い子リスト」に載っている子どものために、武装集団と戦う決意をします。
が、ここで面白かったのが、サンタ氏の戦い方!
サンタクロースという存在自体は、現在、空想上の生き物同然なわけですから、なんやかんや魔法的なものを使って戦ってくれると思ったのに!
なんと、攻撃は物理&物理。
戦い方はなんとも泥臭く、サンタ氏も無敵というわけではない。普通に怪我をするし、瀕死状態になったりもする。治癒能力があることもなく……全身ボロボロ。
でも、子ども(トゥルーディ)のために! というのが、とても素敵な演出でした。
BGMはクリスマスソング
なお、アクションシーンでかかるBGMが、徹底してクリスマスソングに絞られていたのもGOODポイントでした。
先述した通り、なんとも泥臭く、サンタ氏も無傷でいられない戦闘シーン。
そこに明るいクリスマスソングがかかるという、ある種ミスマッチなBGM。
個人的に、血なまぐさいアクションシーンにクラシック音楽がかかるような演出が好きだったりするんですが(例えば「ザ・ハント」(2020)のような)、クリスマスソングもいいなと思いました。このアンバランスさがたまらないんですよね。
クリスマスイブに設定した意味
で、それだけだと「わざわざクリスマスイブの日に設定する必要はあるのか?」となってしまいそうなんですが、アクションシーンに煙突を使ったり、悪役スクルージの過去にクリスマスが関わっていたり……結構芸が細かいなと感じる部分も多かったです。
サンタクロースの過去
あとは、サンタクロースに過去があったという設定にも驚き。
本人も「なぜサンタクロースになったのかもう忘れた」みたいなことを(確か)ぼやいていましたが、そう、本作のサンタクロースは、生まれながらのサンタクロースではなかったのだ……! という。
しかも、昔はどちらかといえば悪人寄りの立場だったっぽい、みたいなこともわかって。
ふとした瞬間に、奥さんへの懺悔や後悔みたいなことも口走る。
人間くさくて良いですねぇ。
こういうのがあると、劣勢に立たされたときにもっともっとと応援しちゃいたくなりますよね!(判官贔屓とも言う)
グロver.ホーム・アローン
なお、こちらも先述した通りですが、一部グロver.ホーム・アローンなシーンがあります。
個人的には、なんならここが一番痛そうだったかも。
他のシーンのほうが、ド派手なグロ描写があるのにもかかわらず、「ああ、痛い痛い痛い……!」ってなったのはこのシーン。トゥルーディ、やるね!
作中でも、何度かトゥルーディ自身が「ホーム・アローン」について言及していたし、明らかにここは意識したところでしょう。
戦う子どもとサンタクロース、格好良いですね!
映画「バイオレント・ナイト」が好きな人におすすめの作品
映画「バイオレント・ナイト」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- キラーズ・セッション(2019)
- バッドサンタ(2003)
- レッド・ワン(2024)
- サンタクロース(2005)
まとめ:過激すぎない(?)グロ描写
グロが入っているにしては、比較的観やすい描写だったのではないかと思いますね。
血すら駄目という人には、さすがにおすすめできませんが……。
内容としても、しっかりハッピーエンドだし、クリスマスっぽいし、大満足。クリスマス(イブ)の夜に、仲の良い人たちや家族と集まって鑑賞するにはぴったりの作品です!
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 74% AUDIENCE SCORE 88%
IMDb
6.7/10