ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー ブルーレイ+DVD [Blu-ray]
あの大人気ゲームの主人公・マリオが映画になって登場。
2Dにしろ3Dにしろ、一度でもゲームをプレイしたことがある人には、どこかしら刺さる部分がある作品でした。頭を空っぽにして楽しめるので、何も考えたくないときなどにおすすめです。
本記事は2024年01月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
作品情報
タイトル | ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー |
原題 | The Super Mario Bros. Movie |
ジャンル | アニメ、アニメーション、アクション、アドベンチャー、ファミリー |
監督 | アーロン・ホーバス、マイケル・ジェレニック |
上映時間 | 92分 |
製作国 | アメリカ、日本 |
製作年 | 2023年 |
レイティング | G |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
あらすじ
マリオとルイージの兄弟は、ニューヨークで配管工の仕事をしていた。冴えない日々の中、マリオとルイージは謎の土管に吸い込まれてしまう。怯えるルイージを励ますマリオ。しかし、不運にもふたりは離れ離れになってしまった。土管から飛び出したマリオは、不思議な世界に迷い込んだことに気がつく。そこで出会ったキノピオに助けを求めると、「ピーチ姫に会いに行こう」と言う。城に向かうふたりだが、ピーチ姫を狙う影が……。
登場人物
(敬称略)
マリオ(声:クリス・プラット)
ニューヨークのブルックリンで暮らすイタリア系の男性。弟のルイージと共に、配管工を営んでいる。弟の面倒をよく見る「良き兄」。
ルイージ(声:チャーリー・デイ)
マリオの弟。兄と共に配管工を営んでいる。兄と一緒に行動をしてはいるものの、兄よりも気弱な一面が目立つ。
ピーチ姫(声:アニヤ・テイラー=ジョイ)
「キノコ王国」のリーダーとして君臨するプリンセス。気が強く勇敢な女性で、クッパから想いを寄せられている。
クッパ(声:ジャック・ブラック)
独裁的な性格で「ダークランド」に君臨している支配者。ピーチ姫に想いを寄せているが、求婚したうえで「キノコ王国」を手に入れようとしている。
キノピオ(声:キーガン=マイケル・キー)
マリオの強力な協力者。
ドンキーコング(声:セス・ローゲン)
「ジャングル王国」の戦士で、クランキーコングの息子。
クランキーコング(声:フレッド・アーミセン)
「ジャングル王国」の王で、ドンキーコングの父。
カメック(声:ケビン・マイケル・リチャードソン)
クッパの部下。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の感想
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の感想です。私自身、ゲームが好きなので期待せずに観ましたが、とても良く出来ていた印象です。
マリオのゲームを隣で見ている感覚
アメリカと日本の合作ということで、正直、どうなることかと思っていたんですが……。
最&高でした。
余計な変更などもなく、まさに誰かがプレイしているゲームを隣で見ている感覚。
そうそう、マリオの映画に求めていたのはこれだったんだよ! と。クッパがピーチ姫を狙っているというのも、だいたいゲームっぽいストーリーではあるし。
かなりゲームに忠実につくられているので、日本人にも親しみやすい内容になっていたのではないかと思います。
ゲーム経験者に刺さる内容
2Dにしろ3Dにしろ、一度でもゲームをプレイしたことがある人には、どこかしら刺さる内容だったのではないかなと思います。
クッパのもとを目指すマリオたちが「マリオカート」さながらにカートに乗って向かったり、その道が「レインボーロード」そのままだったり。
序盤に流れるマリオブラザーズのCMは、かつてアメリカで実際に放送されていた「The Super Mario Bros. Super Show!」のオープニングだし。ルイージの携帯の着信音はゲームキューブの起動音だし。
小ネタが非常に多いのも印象的。
ざっと数えて100ぐらいはあるんじゃないか?(あとでもう一回見てみよう……)
初期マリオから現代マリオまで、あるいは日本人でも外国人でも、世代や出身国問わず楽しめる仕掛けがしてあるのが◎。
ピーチ姫の勇猛果敢さ
ゲームにおいては囚われの姫というイメージが強いピーチ姫ですが、本作においては、明るく元気で行動的(かつ気が強い)、勇敢な女性という印象で描かれていました。
個人的には、ちょっぴり苦手だった。
いや、もちろん姫だからといって助けを待っていなければいけないということはないんですよ。現代での風潮を考えれば、ピーチ姫の行動自体は全然アリ。
でも、個人的に、あれはピーチ姫のイメージじゃなかった。
これに関しては「良い!」という人と「なんか違う……」という人に分かれるんじゃないですかね。たぶん、時代的な背景を考えると、前者が多いような気がするけれども。
あれだ。
行動的なのも勇猛果敢なのもいいけど、あんなにおしゃべりなのは違和感……みたいな。
素晴らしいBGMの使い方
作中に登場するシーンの数々で使われたBGM。
このBGMの使い方が圧倒的にうまい。
例えば、キノピオの登場シーンで流れるのは「スーパーマリオギャラクシー」から。ルイージがダークランドに迷い込んだときに流れるのは「ルイージマンション」から。
普段、映画のBGMなどを気にしない人でも「なんか聴いたことある!」と感じる場面は多かったはず。
音(音楽)って記憶に強く残りやすいので、「なんか聴いたことがある!」なシーンがあると、実際にゲームをプレイしていた当時の思い出まで蘇ってくるんですよね。素敵。
きっと誰もが思った「あいつ誰?」
捕らえられたルイージに向かって、なにやら超絶ネガティブ(メンヘラ)なことを呟いていたあいつ。青色に発光していたあいつ。
「あいつ、誰なん?」
そう突っ込んだ人は多いでしょう。
いや、見た目からして「チコ族」だということはわかるんですよ。あのお助けキャラね。でも、ゲームの中でのあいつって、「交換しまっせ~」みたいなひょうきんキャラじゃなかった?
少なくとも「死は希望だ」みたいな発言をするようなキャラではなかった。
ということは、このチコはあいつとは別人……? でも、名前一緒だし。
ざっと調べてみましたが、あのようなキャラに至った理由は明確にはわかっていないらしい。まあ、面白かったからどうでもいいんですけどね。
ちなみに、作中に登場するあのキャラの名前は「ルマリー」。
ゲームに出てくる「よろずやチコ」の英語名が「ルマリー(Lumalee)」なので、そちらに名前を合わせたということでしょう。
飽きないテンポの良さ
ちょうどいい時間設定に、ちょうどいいテンポ感。
特に中だるみもなく、飽きないで観ることができました。
90分ちょっとでこれだけの小ネタを詰め込み、マリオやルイージ、キノピオ、ピーチ姫、ドンキーコングなど大勢のキャラを出したうえで、ひとつもキャラを無駄にしないのだから、本当にすごいですよね。
子どもからしても、座ったままじっと見られる長さだっただろうし、大人からしても、空き時間に観られる長さだったと思います。
スピーディーな展開に対して、ドンキーコングのシーンでは割と長めに尺を取ってあるように感じたものの、あれはまさにマリオの見せ場でした。
尺の取り方という意味では、バランス感覚が素晴らしかったです。
吹き替え版鑑賞も◎
海外の作品(英語)だと、私はいつも吹き替えなし、字幕なしでそのまま観るんですが、今回は家族と鑑賞した関係で、今回は吹き替え版を選択。
かなり良かった。
吹き替えにすると、どうしても口と声が合っていなくて集中できなくなってしまいがち(私の場合は)。しかも、吹き替えだとやっぱりちょっと演技が大袈裟に感じてしまうこともあります。
でも、今回に限って言えば、ものすごく自然に感じました。
それに、声の感じとキャラクターがぴったりハマっていました。いつもは字幕でしか観ないよ! という人にも吹き替え版、おすすめです。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が好きな人におすすめの作品
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ピクセル(2015)
- シュレック(2001)
- 長ぐつをはいたネコ(2011)
- モンスター・ホテル(2012)
まとめ:年代問わず楽しめる作品
子どもも大人も一緒に楽しめるファミリー向け映画。
むしろ、初期マリオをプレイしたことがある人こそ、懐かしさを覚えながら楽しめるかもしれません。終わり方もスッキリしているので、安心して観ることができます。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 59% AUDIENCE SCORE 95%
IMDb
7.0/10