
アギーレ/神の怒り(字幕版)
「アギーレ/神の怒り」の感想です。
正直、内容として面白いか面白くないと言えば微妙な感じだったんですが、しかしながら、明らかに「(自分に)経験値が足りなすぎた……」とわかるすごい映画でした。
こういうのをちゃんと楽しめるようになりたいなと。
本記事は2026年01月07日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
狂気、そして落ちぶれていく……。
作品情報
| タイトル | アギーレ/神の怒り |
| 原題 | Aguirre, der Zorn Gottes |
| ジャンル | ヒューマン |
| 監督 | ヴェルナー・ヘルツォーク |
| 上映時間 | 93分 |
| 製作国 | 西ドイツ、ドイツ |
| 製作年 | 1972年 |
| 公開年(西独) | 1972年 |
| レイティング | 不明 |
| 個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
インカ帝国を滅亡させたスペインは、エルドラド(黄金郷)があるという伝説を信じ、アマゾンの奥地に探索隊を送り込んだ。ウルスアを筆頭にまず分遣隊が出ることになるが、アマゾンの過酷な環境に耐えられず、隊員たちが命を落としていく。これに対し、引き返すことを決定する分遣隊隊長のウルスア。ところが、それを不服としたアギーレは謀反を起こし、隊を率いてさらに進もうとするのだった――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ロペ・デ・アギーレ
(演:クラウス・キンスキー)
分遣隊の副隊長。謀反を起こし、貴族のグスマンを皇帝に立てた。
ペドロ・デ・ウルスア
(演:ルイ・グエッラ)
分遣隊の隊長。アギーレに謀反を起こされ、隊長の座を引きずりおろされる。
イネス・デ・アティエンサ
(演:ヘレナ・ロホ)
ウルスアの愛人で、分遣隊に同行した。ウルスアに対し謀反を起こしたアギーレを憎んでいる。
フローレス
(演:セシリア・リヴェーラ)
アギーレの娘で、15歳。アギーレに溺愛されている。
フェルナンド・デ・グスマン
(演:ペーター・ベルリング)
スペイン王家を代表して分遣隊に同行した貴族。アギーレが謀反を起こしたあとは、分遣隊の隊長及び皇帝に押し上げられる。
ガスパール・デ・カルバハル
(演:デル・ネグロ)
分遣隊に同行した宣教師。
映画「アギーレ/神の怒り」の感想
映画「アギーレ/神の怒り」の感想です。もうね、観終わったあとにドッと疲れが押し寄せる。そんな映画でした。
疲労感がすごい
まず、先述した通り、観終わったあとにドッと疲れが押し寄せる映画でした。
良い意味でも悪い意味でも。
というのも、この映画、だいぶクセが強いんですよね(当社比)。かなり好き嫌いに分かれる内容だと思う。満足感があるというより、上映時間の約1時間半、どっぷり狂気を浴びせられた感じがしました。
ちなみに、本作は以前、タイム誌が選ぶ歴代映画ベスト100に選ばれたこともあるのだとか。
とにかくすごい映画(すごい)
そう、本作はとてもすごい映画なのです(?)。
というのも、私はこの作品の内容を「狂気だ……」程度であまり理解はできなかったんですが、それでもすごい映画だと感じたから。
世の中に「(自分に)理解できない映画」というのはたくさんあれど、ただ理解できないというだけじゃなく、理解はできずともなんだかすごいことだけはわかる映画というのがあるんですよね。私にとって、本作はまさしくそれでした。
理解できないんだけど、観終わったあとに「なんか……すごいものを観た……気がする……」ってなるやつ。
川下りのシーンと過酷な撮影
そして、序盤にあった川下りのシーン。
あれはすごいですよ。
あれってたぶん、実際に撮影したということなんですよね。だとしたら、撮影陣(いや、監督が?)はだいぶクレイジー。人死にが出てもおかしくないぐらいの過酷な撮影だっただろうなと想像してしまいます。
それに、食糧問題も結構シビアだったみたい。実際にジャングルで撮影が行われたらしいですからね、輸送手段とかも限られていたはず。
そりゃあ、あの緊迫した空気感にもなるわけです。
主演クラウス・キンスキー
本作で主演を務めるのはドイツ人俳優クラウス・キンスキー。
なんでも
16歳でドイツ軍に入隊して第二次大戦に参加。終戦後にドイツで演劇を始める。
(引用元:クラウス・キンスキー│allcinema)
とのことで、なるほどあの妙にリアルな気迫と雰囲気はこの経験から来るものかと。
ただし、現代の価値観に照らし合わせると、単純に賞賛を送っていい人物かというとそんなこともなく、過去に小児性愛を告白していたり、実の娘が父親(クラウス・キンスキー)から受けた性的虐待を告白していたりと、ああ、そういう……となってしまいます。
なんかもうね、うん。しんどい。
エルドラド(黄金郷)
っていうか、そもそも劇中に出てくる「エルドラド」についてほとんど知らなかったんですよね。
エルドラド=黄金郷。
スペイン語で「El Dorado」、英語にすると「The Golden」という意味だそうです。もともとは「金箔を施した者」「黄金の人」を意味する言葉だったとのこと。それが転じて「黄金郷」になったということですね。
で、本作に登場するロペ・デ・アギーレは実在した人物らしく(ただし、アギーレが分遣隊に所属した事実はないようです)。
本作だけを観ると、王家を代表するからといって、こんなアマゾンの奥地でひとりの貴族を皇帝に押し上げるだなんて滑稽&無謀でしかないんですが、時は1560年。こんな場所でも、独立を宣言したらそりゃあやべーってことになるんでしょうね。
個人的には、「エル・ドラド」(1987)のほうも観ておきたいなと思っています。
人は強いリーダーを求めるものなのか
そして、このアギーレ、分遣隊の副隊長でありながら、実質リーダーとして隊員たちを支配しています。
これを見ていると、戦時中であれ平時であれ、人は強い者(リーダー)を求めるものなのかと思いますね。某米国(?)とか、今でも大統領を選ぶ基準がそれになっているような気がしますし。
でも、やっぱり強いリーダーを選ぶということは、それだけのリスクがあるということでもあるんじゃないかと思う。うまくいけば大成功だけど、失敗するとアギーレのようにすべてを台無しに、というかもはやマイナスにしてしまうという。
強いリーダーだったことは間違いないアギーレ。そういう強いリーダーがもたらす無茶や無謀な行いは、傍から見ると時に滑稽なんだなというのも感じましたね。
正直、個人的にはあまり理解できない映画だったけど(でもなんだかすごかった)、こういうのを本気で楽しめるようになるにはもう少し経験を積む必要がありそうです。
映画「アギーレ/神の怒り」が好きな人におすすめの作品
映画「アギーレ/神の怒り」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- フィツカラルド(1982)
- キンスキー、我が最愛の敵(1999)
- 送られなかった手紙(1959)
- コブラ・ヴェルデ(1988)
映画「アギーレ/神の怒り」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年01月07日)。レンタル作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
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まとめ:好き嫌いにめちゃくちゃ分かれそう
単純に「すごい映画だ……」と思ったので、個人的な評価は高めでしたが、実のところ観るのに3日ほどの時間を費やしました(笑)。
いや、本当、アギーレが狂気すぎて。なんていうか、めちゃくちゃリアルな狂気だなと思ったんですよね。パフォーマンスすぎないというか。
数十年後ぐらいに、もう一度観たいなあ。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 96% Popcornmeter 90%
IMDb
7.8/10
Filmarks
3.8/5.0


