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映画「ザ・ビーチ」あらすじ・感想|若かりし頃のレオ様が美しすぎる!迫真の演技に惚れ惚れする

ザ・ビーチ_タイトル サスペンス

ザ・ビーチ (字幕版)

私の大好きな作品「ロミオ&ジュリエット」(1996)に出演しているレオナルド・ディカプリオが主人公を演じた作品です。

若かりし頃のレオ様がめちゃくちゃ格好良い。

序盤でのレオ様、中盤でのレオ様、そして終盤でのレオ様。ほとんど別人なんじゃないかというほどにキャラが変わっていくんですが、そんな中でもさすがレオ様。迫真の演技を見せつけてくれます。

本記事は2024年07月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。

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ワンフレーズ紹介

スリルを求めて――そこは果たして、楽園か?

作品情報

タイトルザ・ビーチ
原題The Beach
原作ザ・ビーチ/アレックス・ガーランド著
ジャンルサスペンス、ヒューマン、ロマンス
監督ダニー・ボイル
上映時間119分
製作国アメリカ
製作年2000年
レイティングR15+
個人的評価★★★★☆

あらすじ

日常にスリルを求めて、タイのバンコクを訪れたリチャード。カオサン通りの安宿に泊まることにしたが、そこで知り合った男から「伝説のビーチ」の存在を教えられる。最初は本気に取らないリチャードだったが、翌日、変死していた男を発見してしまう。男が遺した地図を手にしたリチャードは、隣の部屋に宿泊していたフランス人のカップルを誘い、楽園を探す旅に出ることにしたのだった。

登場人物

(敬称略)

リチャード(演:レオナルド・ディカプリオ)

日常にさらなる刺激を求め、タイのバンコクを訪れる。隣室に宿泊していたフランス人カップルの女性のほうに一目惚れをした。

ダフィ(演:ロバート・カーライル)

リチャードがカオサン通りの安宿で知り合った奇妙な男。「伝説のビーチ」の地図を遺し、変死してしまう。

フランソワーズ(演:ヴィルジニー・ルドワイヤン)

リチャードが泊まっていた安宿の隣室にいたカップルのひとり。

エティエンヌ(演:ギヨーム・カネ)

リチャードが泊まっていた安宿の隣室にいたカップルのひとり。

サル(演:ティルダ・スウィントン)

「楽園」のリーダー的存在。

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映画「ザ・ビーチ」の感想

映画「ザ・ビーチ」の感想です。「あー、わかるぅ!」と思いながら観た部分と「どうしてこうなっちゃうの?」と思いながら観た部分がありました。その辺のバランス感覚が非常に優れている作品です。

完全にヒューマンドラマ

あらすじに「狂気に満ちた――」と書いてあるので、スリラーとかパニックとか、そういった類の映画なのかと思って観始めたものの、完全にヒューマンドラマでした。

怖いというなら、ヒトコワが近いのかな。

でも、それでもまあ、スリラー的要素はほとんどないし、サイコ的なものとも違うので、あらすじから想像していたものとは違ったと思う人も多いんじゃないかと。

強いて言えば、最初、ダフィ(リチャードが知り合う男)が変死をするあたりはサスペンスな雰囲気ですね。

非日常を求める心

――刺激が欲しい。
――非日常を体験したい。

……わかる。わかりすぎる。

私も以前、バックパッカーをしていたことがあって、その流れでアジア圏にも行ったので(タイには行かなかったけど)、この刺激を追い求める感じには、強く共感しました。

私自身は、「女の一人旅だから危ないことはしないようにしなきゃな……」と考えていて、こういういかにも危険そうなことには近寄らないようにしていたんですが、「楽園」という言葉に惹かれてしまう気持ちはよくわかります。

ちなみに、これも危険回避という意味で、東南アジアの安宿には泊まったことがありません。見知らぬ土地で、女一人。何かあってもすぐに助けが得られるとは限りませんものね。

で、勢いで決めたあとにちょっと不安になるのもよくわかる(笑)

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優柔不断な浅い男

また、リチャードが良い具合にクソ男なんですよね。

あ、バックパッカーをしている人間が全員このように考えなしというわけではないですよ! ……こんな人がいるのも事実ですが。

まず第一に「マ、マジィ!?」と思ったのが、「楽園」に行くのに隣室のカップルを誘ったところ。

というのも、その前日だかいつだかに、リチャードが明らかに女性のほうを気にしている様子が描かれているんですよね。んで、なーんだ、彼氏がいるのかあってな感じになるんですけれども、諦められなかったのか、思いつきで誘える人がこの2人しかいないと思ったのか、3人で旅に出ようと誘いに行きます

……マジィ!?

いや、気まずい。ラブラブなカップル、しかも女性のほうには好意を抱いている状態で3人旅とか、気まずすぎるでしょうと。

なら、いっそのこと奪うつもりなのか? だとしても、相当キツい。目でじっとり追いかけている感じなのも普通にキツい。

もうこの時から、リチャードはその時々の感情で動く浅い人間なのだということが表現されているんですね。何に対しても自分の思い通りにしたいと考える、幼稚な人間性。

都合の良い部分と都合の悪い部分

その島は、とても綺麗で、都市部での無機質な生活に疲れてしまった人にとっては、まさに「楽園」と呼ぶのに相応しい場所

でも、ここで面白いのが、島にいる彼らが、島の美しさや冒険的で刺激のある生活を享受しておきつつも、サルが買い出しに行くというときには、ここぞとばかりに必要なものを列挙するところ。

これってつまり、自分にとって都合の良い部分は享受したいけれど、都合の悪い部分は見たくないということなんですよね。

本来、「都会は嫌だ!」と島での生活を選ぶ(都合の良いこと)なら、物品が不足すること(都合の悪いこと)だって受け入れなければいけないはず。不便であることを選んだのに、不便であることを厭うみたいな感じ。

この辺が、なんとも皮肉的で良かったです。まるで人間の身勝手さを突き付けられているかのよう。

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刺激的な日常=自由

それで、皮肉的といえばもうひとつ。

リチャードにとって、刺激的な生活とは何か。

明確な答えが出ているわけではないので、個人的な想像でしかないんですが、それは自由であることだったんじゃないかなと思います。

刺激的な日常=自由

都市部で普通に生活をしていたら、おそらく毎日同じ時間に起きて、仕事に行って、帰ってきたら夕飯を食べて、みたいな規則的な毎日を送ることになるわけですよね。

他人と同じことばかりするのは嫌だ、刺激が欲しい、と外の世界に飛び出して行ったリチャード。

それってつまり、枠にとらわれず、自分の好きなように生きたいという気持ちの現れなんじゃないかなと。

島に集まる人たちは、多かれ少なかれそれに似たところがあると思うんですけれども、島ではなんだかんだ、みんなしてサルの言うことに忠実に従っているのがなんとも皮肉的です。

結局、「楽園」でも本当の意味での自由は得られなかったということですね。

徐々に狂っていく男

本作の見所と言えば、徐々に狂っていくリチャード

レオ様の演技が光ります。

「タイタニック」(1997)をはじめ、数多くの名作に出演していることからもわかる通り、レオ様の演技力は間違いないものですが、本作では特にそのすごさが現れています。

あれ、いつから狂っていたのかな?

元からちょっと様子のおかしい人だっただけあって(失礼)、リチャードがどの時点で狂い始めていたのか、はっきりとはわかりませんでした。そのくらいギリギリの演技だった。

また、序盤から中盤にかけてと、終盤ではガラリと演出の雰囲気も変わるので、もう、ダニー・ボイル監督とレオナルド・ディカプリオの合わせ技だからこそなし得たことという感じがしましたね。

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映画「ザ・ビーチ」が好きな人におすすめの作品

映画「ザ・ビーチ」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。

まとめ:美男子すぎて眩しいレオ様

狂った演技をしていてもなお美しいレオナルド・ディカプリオ。

「タイタニック」の次作に選んだのがこの作品で良かったと心の底から思える良作でした。

全体的に薄暗い雰囲気の作品ではありますが、白い砂浜が美しく、ぜひこのロケ地を訪れてみたいと思わせるような素敵な場所です。

Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 21% AUDIENCE SCORE 57%
IMDb
6.6/10

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