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ドイツ映画「ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない」(2014)|あらすじ・感想

ノンストップバディ_タイトル アクション


ノンストップ・バディ [DVD]

映画「ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない」を紹介します。

映画「THE WAVE ウェイヴ」(’08)で脚本を手がけたペーター・トアヴァルトが監督・脚本を務めました。モーリッツ・ブライブトロイのギャング役が素晴らしい!

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作品情報

【作品名】ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない(Nicht mein Tag)
【言語】ドイツ語
【上映時間】115分
【ジャンル】アクション、コメディ
【製作国】ドイツ
【製作年】2014年

あらすじ

銀行に勤務している《真面目なはずの》男・ティルが銀行強盗になった――。

話は72時間前にさかのぼる。

融資の話をしに、銀行を訪れたナッポという男。彼の担当になったのがティルである。ところがナッポの話すことはどれもめちゃくちゃで、とても融資を受けられる条件を満たしているとは思えない。

窮屈に感じながらも、そんな普通の毎日を過ごしていたある日、ティルの勤めている銀行に強盗が押し入ってきた。人質として捕らわれたティルだが、実はティルは《最悪の人質》で……。

キャスト

キャスト紹介です。

アクセル・シュタイン(ティル役)

真面目なように見えて、実は別の側面も持つティル役を演じるのは、ドイツ出身の俳優アクセル・シュタイン。本作のほか、映画「アンツ・イン・ザ・パンツ!」(’00)や「ミリタリー大作戦 シュミット教官大暴れの巻」(’08)などに出演しています。

モーリッツ・ブライブトロイ(ナッポ役)

母が女優、父が舞台役者という芸能一家に生まれたモーリッツ・ブライブトロイ。19歳で演劇学校に入学し、俳優として活動しはじめて以降、映画「ラン・ローラ・ラン」(’98)や「太陽に恋して」(’00)、「ミュンヘン」(’05)などの名作に出演しました。

意外なことに、趣味は料理と読書と、インドア派のようです。

アンナ・マリア・ミューエ(ミリアム役)

旧東ベルリン出身の女優。映画「ビタースウィート」(’02)でスクリーンデビューを果たし、ダニエル・ブリュールとの共演でも話題になった「青い棘」(’04)では、コペンハーゲン国際映画祭最優秀女優賞を受賞しました。

ヤスミン・ゲラト(ナディーン役)

元モデルの女優。1997年に女優デビューを果たし、映画「カイピリーニャ」への出演で脚光を浴びることに。舞台女優としても活躍しています。

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「ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない」注目ポイント

「何も考えたくない」というときに観ると、ちょっと肩の力が抜ける作品です。アクションコメディと謳われていますが、コメディ色はそこまで強くありません。

辻褄の合った物語

整合性が取れているというか、見事なまでに綻びがない作品です。

ただし、きっかりちゃっかりしすぎていて、つまらないと思う人はおそらくそう感じてしまうでしょう。序盤から張られた伏線を、ことごとく綺麗に回収していく様は「気持ち良い」。

辻褄の合った物語は優等生――つまりかなり《真面目》なのに、内容そのものはわりとぶっ飛んでいます。

ハマり役だったモーリッツ・ブライブトロイ

ギャング役をやらせれば他に肩を並べる人はいない! そんなモーリッツ・ブライブトロイです。本当にハマり役。

本作ではティルを誘拐するナッポ役を演じました。ナッポといえば、単なるワルではなく、ワルいところもあるけれど、根は純粋(単純)で素直な性格の男。やっていること自体はまさにギャングなんですが、なんだか可愛らしいところもあります。

好みは人それぞれのコメディ要素

アクションコメディと謳われている本作ですが、コメディパートを理解できる人は少ないかもしれません。特に日本人とは少し感覚がずれているかも。やや過激というか、「え、これ笑っていいところ? いいんだよね?」とちょっと不安になるような描写が多々あります。

とはいえ、ただ単にドタバタ劇を楽しむだけなら十分です。

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「ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない」感想

笑いどころを理解するのに、なかなか苦心する作品でした。

ひとつの映画作品として全体を通して観れば、面白くないわけではない。でも、アクション《コメディ》と謳うからには、やはりどうしても笑いどころを探してしまうわけで。

おそらく、想像にしかすぎませんが、ドイツ国内で上映すればしっかり笑いも取れる作品なんでしょう。他国ではどうなのか、という問題ですね。こればかりは受け手の文化背景などが関わってくるから、難しいものです。

とりあえず、ナッポ(モーリッツ・ブライブトロイ)が可愛すぎて困る

ギャング役がここまでハマる俳優も珍しいのではないでしょうか。

ワルなんだけど……ワルなんだけど、ワルだからこそある種《ライン》がわかっているナッポ。日常的に悪いことをしていたら、「これ以上はマズいな」「ここから先は踏み込まない」というラインはわかっているものです。

一番怖いのは、普段真面目に生きている人が自暴自棄になったとき。

この「これ以上はマズい」ラインをわかっていない状態で暴走するから、トンデモナイことになります。そう、例えばティルのように。

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真面目に働くのはいいですが、要は我慢のしすぎはよくないということですね。適度にストレス発散するのは、精神衛生上、大事なことです。

あとは、主人公のティル(アクセル・シュタイン)がいい具合にどこにでもいそうな雰囲気なのも、感情移入するのに一役買っています。言葉にするならまさに、中肉中背

真面目だけが取り柄のような中肉中背のビジネスマン。

そんな人が拉致被害に遭うと、72時間後に銀行強盗が起こります(なぜ)。ちなみに、アクションコメディといっても、ジャッキー・チェン作品のような派手な立ち回りはありません。

ティルは羽目を外すと大変なことになるけども、基本的な能力は普通の中年です。

ただし、エンドロールでNG集が流れるのは、ジャッキー作品を彷彿とさせますね! 最後の最後まで楽しめる作品となっています。

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蓼食う虫も好き好き

【総合評価】
ストーリー:★★★☆☆
キャスト:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
演出:★★★☆☆
脚本:★★☆☆☆

好きな人は好き、苦手な人は苦手、という作品。本作特有のジョークや言い回しが理解できる人なら、かなり楽しめることでしょう。

とはいえ、ナッポ(モーリッツ・ブライブトロイ)が可愛すぎるので、それだけでも観る価値アリです。

※本記事の情報は2021年2月時点のものです。

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