
ザ・ウォード 監禁病棟 (字幕版)
「ザ・ウォード/監禁病棟」の感想です。
数多くのカルト映画を生み出してきたジョン・カーペンター監督の作品。タイトル的に「B級映画かな?」と思って見始めましたが、これがまあ面白かったです。
本記事は2025年10月13日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
自分はおかしくなってしまったのか?それとも――。
作品情報
タイトル | ザ・ウォード/監禁病棟 |
原題 | The Ward |
ジャンル | ホラー、B級映画 |
監督 | ジョン・カーペンター |
上映時間 | 89分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2010年 |
公開年(米) | 2011年 |
レイティング | R15+ |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
火事現場に居合わせたため、放火の罪で逮捕されてしまったクリステン。クリステンはそのまま精神病院に送られるが、そこにはクリステンの他に4人の少女たちが収容されていた。その日の夜、クリステンは何者かの気配を感じるようになり――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
クリステン
(演:アンバー・ハード)
火事現場に居合わせたため、逮捕ののちに精神病院へ送られることとなった少女。名前以外の記憶を失っている。
エミリー
(演:メイミー・ガマー)
自由な性格をしている少女。自分の好きなように発言する。
サラ
(演:ダニエル・パナベイカー)
奔放な性格の少女。医療関係者を誘惑したりもする。
ゾーイ
(演:ローラ=リー)
幼い子どものような振る舞いをする少女。
アイリス
(演:リンジー・フォンセカ)
真面目な性格で、クリステンに対しても穏やかに接する。
ストリンガー
(演:ジャレッド・ハリス)
少女たちの担当医師。
映画「ザ・ウォード/監禁病棟」の感想
映画「ザ・ウォード/監禁病棟」の感想です。カルト的人気のあるジョン・カーペンター監督の作品! 例に漏れず、見ごたえのある内容でした。
ジョン・カーペンター作品
本作は「遊星からの物体X」(1982)で知られるジョン・カーペンター監督が手掛けた作品です。実は、個人的にカーペンター作品はあまり知らなかったんですが(「遊星からの~」ぐらいだった)、いや、面白いな、この方の作品! ってなりましたね。改めて。
「カルト的人気を誇る~」的な感じで紹介されることが多いのも頷けます。
ジャケット含め、いかにもB級! という雰囲気を醸し出していた本作ですが、チープさがあるのかなと思いきや普通にしっかり作り込まれている。矛盾のないストーリーでした。なんというか、綺麗なというのかな。
よく見れば伏線らしき描写も
で、個人的に「おお!」って思ったのは、劇中にあった伏線。
久々に、全部終わったあとに「もしかしてあれって……!?」という細かい伏線を見たかもしれない。観ている最中から「今のは何かのフラグか?」というような仕掛けはたびたび目にしますけどね。完全に見終わって、エンドロールと共に余韻を楽しむ中でハッと気付くみたいなのは久々でした。
セリフの使い方がうまいというか。あとあと考えたら伏線ではとわかる程度で、自然な言い回しすぎて気付かなかったシーン。
クリステンの行動力と仲間意識が◎
そして、クリステン。
この子がよかった。
クリステンには名前以外の記憶がなく、訳がわからないまま精神病院に入れられてしまうわけですけれども、割とすぐ「ん? ここなんかおかしい!」と気がつき、脱走計画を立て始めるんですね。まず、ここまでの展開が非常にスムーズでよかった。
それでクリステンは逃げようとするんだけど、他の子たちも連れて行こうとする。この「他の子たちも」という部分が個人的に好きでした。
そこまでの流れで、クリステンは特別優しい子というわけじゃない、というのがわかるから。純粋な優しさで「他の子を連れて逃げる」という選択をしたわけではなく。おそらく、自分と同じ立場に置かれているであろう他の子たちに対する同情とか、仲間意識とか、「入ったばかりの自分だからこそおかしいことに気がついたのだ」というような使命感とか。
行動は一見単純なのに、そういった複雑な感情が感じられてとてもよかったです。
見ごたえのある内容
と、以上のことを踏まえて、なかなかに見ごたえのある内容となっていました。
いや、本作の場合、何を言ってもネタバレになるような気がするので(笑)細かいことは何も描写できないんですが。つまり、そういうことです。ネタバレなしで観たいタイプの作品。
ジョン・カーペンター監督、ますます好きになりました。
映画「ザ・ウォード/監禁病棟」が好きな人におすすめの作品
映画「ザ・ウォード/監禁病棟」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ゴシカ(2003)
- ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ(2005)
- ELI/イーライ(2019)
映画「ザ・ウォード/監禁病棟」の配信サイト(サブスク)
※記事執筆時点での情報です(2025年10月13日)。レンタル作品等も含まれます。
Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
× | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
まとめ:雰囲気が良い
個人的に、ネタバレ厳禁なストーリーもそうなんですけど、何よりも映像が好きでしたね。安定感があるというのか。安心して観られました。
雰囲気が良かったなあと。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 34% Popcornmeter 26%
IMDb
5.5/10
Filmarks
3.1/5.0