
ライド・オン
映画「ライド・オン」の感想です。
ジャッキー・チェン主演のコメディーアクション。
ジャッキー・チェンの映画初主演から50周年を記念して作られたということで、劇場公開が始まった当初から気になっていた作品。
個人的には、ジャッキーのアクションはやっぱり好きだったけど、父娘の物語はあまりハマらなかったかなと。主役は馬だと思って観ました。

映画「ライド・オン」の見どころは……
- 控えめではあるものの力強いジャッキーのアクション。
- 愛馬チートゥの健気さ。
- ジャッキーと共に振り返る過去作(NG集も!)。
本記事は2026年02月28日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
作品情報
あらすじ
かつて、香港の映画界でスタントマンとして活躍していたルオ・ジーロン。現在は引退し、借金を抱えながら愛馬チートゥと共に細々とした暮らしを送っていた。しかし、ある日、知人の債務トラブルに巻き込まれ、チートゥを奪われそうになる。困ったルオは、大学で法律を学ぶ娘シャオバオを頼ることに。ずっと疎遠になっていた父親からの連絡に良い顔をしないシャオバオだったが――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
ルオ・ジーロン
(演:ジャッキー・チェン)
かつて、香港の映画界で名を馳せた元スタントマン。負傷をきっかけに引退し、現在は愛馬チートゥと細々とした暮らしを送っている。仕事に熱中するあまり家庭をおろそかにし、妻とは離婚。一人娘のシャオバオとは長く疎遠になっていた。
シャオバオ
(演:リウ・ハオツン)
ルオの娘。家庭を顧みなかった父親と距離を置いていたが、チートゥの件をきっかけに再び関わり合うようになる。弁護士を志す法学部の学生。
ルー・ナイホァ
(演:グオ・チーリン)
シャオバオの恋人で、新米弁護士。シャオバオに頼られ、チートゥの件に協力する。
ダミー
(演:アンディ・オン)
ルオを追いかけている借金取り。なんだかんだで毎回追い払われている。
映画「ライド・オン」の感想
映画「ライド・オン」の感想です。思った以上にチートゥが主人公でした。きゅるんとした目が可愛すぎました。
ジャッキー・チェンの集大成
ジャケットに「これが人生の集大成」とあるとおり、確かにそれっぽいなと感じる描写は多々ありました。映画初主演から50周年ですからね、すごいですよ。
人生の集大成というぐらいだから、これで引退なのかと思いきやそんなこともなく(笑)。このあとにも普通に「A LEGEND/伝説」(2024)や「ベスト・キッド:レジェンズ」(2025)などの新作が続々と公開されています(「A LEGEND/伝説」はなかなか面白かった)。
でも、まあ、今までの振り返りという意味では、本作は相応しかったと思います。
主役はチートゥ
また、思った以上に、愛馬チートゥに感情移入してしまいました。
ルオたちがあまりに「息子同然だ」と繰り返すせいでもあるんですが、非常に感情豊かな存在として描かれているんですよね。実際、馬は感情表現が豊かな動物らしいですし、わりとリアルな描写ではあるのかもしれないけど。
あのね、きゅるんとしたつぶらな瞳が可愛すぎました。
劇中でも、とにかく「ルオ(パパ)大好き!」という感じを前面に押し出しているのに、もうね、ルオときたら。娘に「チートゥは道具じゃない」と言われるぐらいには確かに酷使している雰囲気で、若干「チートゥ、可哀想……」ってなります。
なお、ちょいちょい現れる借金取りダミー役を務めたのは「トワイライト・ソルジャーズ」(2025)にも出ているジェン・ジャー役の方でした。
父×娘のドラマは微妙
それから、父×娘の関係にも焦点が当てられていたんですが、個人的にこのあたりはとても微妙に感じました。
というのも、ルオがまあまあ自分勝手だから。
父親が仕事に集中するあまり家庭をおろそかにしてしまって離婚。子どもとも疎遠になっていたものの、あることがきっかけで再び絆を取り戻す、みたいな内容の映画はそれなりにあると思うんですけれども、ルオってば、(映画内でも)この期に及んで2回ぐらい娘の期待を裏切るんですよね。
一般的には、ああいうのって「こいつ、反省する振りだけは一丁前だな」と思われる行為だと思う(笑)。
スタントマンとしての誇りがあるというのなら、いくら娘に反対されても話し合うべきだし、自分が約束を破ってから「お前にスタントマンのことなんかわからないんだから、俺の決定に口を出すな!」などと突き放すべきじゃない。そのときの雰囲気に流されて軽く約束したりするから、そのあとでまた雰囲気に流されて軽くそれを反故にしたりしちゃうんだろうな。
その時々で、本人だけは「どのときも本気で考え、決定している」と思っているから質が悪いんですよね。というわけで、このあたりのドラマはほとんどハマりませんでした。無念。あ、でもジャッキーの笑顔ってなんだか温かくて良いですよね。改めて思ったのですけど。
(っていうか、防犯カメラの映像って個人で頼んでもらえるものなのか気になりすぎる)
これまでの映像が登場
人生の集大成というだけあって、劇中、これまでのジャッキーの主演作の映像が登場します。
通常、エンドロール中に流れるNG集(ジャッキー映画でお馴染み!)。このさまざまな映画のNGシーンを父娘でじっくり眺めるシーンがあったりして、フフッと笑ってしまうのだけど、ジャッキーが涙ぐむのを見たら一緒にうるっときてしまいました。
画面の中で血を流す若き父を見た娘が、今の父に「このとき痛かった?」と聞いて、ジャッキー(演じるルオ)が「もう忘れたよ」と答えるのが印象的でした。痛くても前を見て歩き続けてきた人なんだなと。だって、痛くないはずはないですもんね。
これをジャッキーが言うことに意味はあったと思います。
他にも「俺は死体役が監督の目にとまって」云々という話もしていましたが、実際、ジャッキーは下積み時代にそうした役をこなしていたこともあったそう。本作は映画初主演から50年という節目だけれど、しっかり長い下積み時代を感じさせてくれる雰囲気もありました。
スタントに対するスタンスの違い
あと、スタントに対するスタンスの違いみたいなものについても触れられていました。
体当たりでスタントに挑むことこそが自分の仕事だと誇りを持っているジャッキーと、怪我をするような大がかりなスタントはCGに替えていこうという現代の流れ。
技術が発達し、CGやAIで事足りるようになった今だからこそ、実際に際どいスタントができる人というのも貴重になってくるのかもしれないけれど、やっぱりそれで大怪我をしたとなったらいろいろと問題がありますしね。
長年、自分の中に根付いた価値観を根底から覆すのって、想像以上にとんでもないことだと思う。
昔のスタントマンも今のスタントマンも、どちらがよりすごいとかはないけれど、今の時代に合わせて価値観ややり方をアップデートしていく必要があるのでしょう。
ちなみに、チートゥ役の馬ですが、
スタントもこなし賢いチートゥを演じたのは、訓練されたスタントホースではなく、特別に訓練されたマカオの引退した競走馬が扮している。競走馬は人間に保護された生活を送ってきた馬と異なる性質を持っていて、それがチートゥに相応しいと思われたのだ。
(引用元:ジャッキー・チェン、生誕70周年&新作『ライド・オン』で新境地も開拓【この夏、ハリウッドを照らすスター】|SCREEN ONLINE)
ということらしい(爆発などのシーンでは訓練済みのスタントホースが起用された模様)。
というわけで(?)、先述したとおり、父娘のドラマはかなり微妙だったけど、チートゥとの話については普通に泣きました。チートゥが健気すぎるんだよなあ。
映画「ライド・オン」が好きな人におすすめの作品
映画「ライド・オン」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- プロジェクトA(1983)
- ラッシュ・アワー(1998)
- ポリス・ストーリー/香港国際警察(1985)
- プロジェクトV(2020)
映画「ライド・オン」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2026年02月28日)。レンタル(有料)作品等も含まれます。最新情報はご自身で直接ご確認ください。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD(PREMIUM) |
| × | × | ○ | ○ | × | × |
まとめ:これは確かに集大成
父娘のドラマは微妙だったと先述しましたが、人生の集大成というには相応しい内容だったと思います。父娘のドラマは微妙すぎましたが(二度目)。
娘の話はいったん置いておいて(?)、ひとりのスタントマンの人生だと考えると「なるほどねえ」となる感じ。なによりチートゥの存在が良かったですね。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 64% Popcornmeter 77%
IMDb
6.3/10
Filmarks
3.8/5.0

