
アナベル 死霊人形の誕生(字幕版)
「アナベル 死霊人形の誕生」の感想です。
映画「死霊館」シリーズ(2013~)や「アナベル 死霊館の人形」(2014)に登場するアナベル人形の誕生に焦点が当てられた映画。
怖いというより、「すべてがつながった!」というような納得感の強いお話でした。
本記事は2025年11月11日に執筆したものです。すべての情報は執筆時点のものですので、最新の情報はご自身で直接ご確認ください。
ワンフレーズ紹介
アナベルはいったいどこから来たのか、秘密が解き明かされる。
作品情報
| タイトル | アナベル 死霊人形の誕生 |
| 原題 | Annabelle: Creation |
| ジャンル | ホラー |
| 監督 | デヴィッド・F・サンドバーグ |
| 上映時間 | 109分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 2017年 |
| 公開年(米) | 2017年 |
| レイティング | PG12 |
| 個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
不慮の事故で最愛の娘を亡くした人形職人のサミュエルとその妻エスター。それから12年後、2人はシスターと孤児たちを受け入れることにした。広い家に喜ぶ孤児たち。サミュエルは不愛想で、ほとんど寝たきりのエスターは姿を現さない。家の中には入ってはいけないと言われる妙な部屋があったり、不気味なところもあるが、基本的には良い場所だった。しかし、足の不自由な少女ジャニスは呼ばれるようにその開かずの部屋に入ってしまい、一体の不気味な人形を見つけるのだった――。
主な登場人物
(以下、敬称略)
シスター・シャーロット
(演:ステファニー・シグマン)
修道女で、孤児たちの保護者的存在。
ジャニス
(演:タリタ・べイトマン)
足の不自由な少女。リンダとは「特別扱いはしない」と約束している。サミュエルからの言いつけを破り、閉じられたままの子ども部屋に入ってしまう。
リンダ
(演:ルールー・ウィルソン)
ジャニスの親友。ナイーブなジャニスト程よい距離感を保っている。友達思いの少女。
サミュエル・マリンズ
(演:アンソニー・ラパリア)
家主で、元人形職人。寡黙な性格。12年前、幼い娘を亡くしている。
エスター・マリンズ
(演:ミランダ・オットー)
サミュエルの妻。ほぼ寝たきりの状態で、子どもたちの前には姿を現さない。
映画「アナベル 死霊人形の誕生」の感想
映画「アナベル 死霊人形の誕生」の感想です。なるほどねー! と納得するお話。アナベルは不滅なり(わかってはいたけど)。
観ても観なくても支障はないけれど
本作は「死霊館」シリーズ(2013~)のスピンオフ的な立ち位置にある映画です。「死霊館」ユニバースとしては四作目にあたるのかな。「アナベル」シリーズとしては「アナベル 死霊館の人形」(2014)に続く二作目です。
ちなみに、監督を務めたのは「ライト/オフ」(2016)や「シャザム!」(2019)などで知られるデヴィッド・F・サンドバーグ氏ですが。
「死霊館」シリーズ未履修でも特に支障なく観られると思います。こちらに出てくる人形がメインのお話というだけで、本編にはほとんど関係ないので。主人公もまったく別の人。
時系列的には「死霊館のシスター」(2018)からの本作という感じですね。これもまったく別の話ではあるので観ていなくても大丈夫。
ホラー要素は王道
なお、ホラー要素としては割と王道寄りの描写が多かったように思います。
開かずの間だったはずの部屋がいつの間にか開いていて、とか。井戸から手が飛び出してきて引きずり込まれそうになる、とか。乗っていた車椅子が勝手に走り出す、とか。
「来るぞ、来るぞ……」というタイミングで来ることが多いので、そのあたりに怖さを感じることはほぼほぼありませんでしたね。でも、本作でのメインはあくまでも「アナベルの誕生ストーリー」だと思っているので、余計なものに邪魔されずこれはこれで良かった。
「死霊館」ユニバースで一番好きだったホラー描写は、一作目「死霊館」の手を鳴らすやつ。で、ストーリーとして好きなのは「死霊館 エンフィールド事件」(2016)でした。
子役たちの名演技
にしても、子どもたちの演技がすさまじかったですね。
主に車椅子の少女ジャニスを演じたタリタ・べイトマンと、その親友の少女リンダを演じたルールー・ウィルソン。
親友が危ないと言って、リンダが井戸に人形を捨てに行く時の表情なんてもう、これ、子どもがする表情? という感じで。ジャニスに比べると楽観的なところがあるっぽいリンダでしたが、この時ばかりは静かに怒り、やけに大人びた表情をしていたのが印象的でした。
ジャニス(を演じたタリタ・ベイトマン)も。
足が不自由なことで、親友のリンダに「特別扱いはしないでほしい」と言うほどだったけど、そうは言っても結局他の子たちと同じように過ごすことはできない。そのことをもどかしく感じている様子がまた絶妙で、うまいなあと感じました。
12という数字にいったい何が
あと、個人的に気になったのは、12という数字に何かあるのかなということ。
孤児たちがマリンズ夫妻のもとにやって来たのは、夫妻の娘が事故で亡くなってから12年後。それから、「アナベル 死霊館の人形」でヒギンズ夫妻のあの事件が発生するまでがまた12年。
この「12」という数字はいったいなんなんでしょう。劇中でこれを示唆する何かがあったのかな。単に見落としただけかもしれませんが。
12と言えば、キリスト教における12人の使徒や、ギリシア神話におけるオリュンポス12神。一日が12時間ずつに分けられていたり、一年も12カ月だったりと、人間にとって特別な数字になりがちなのかなとは思いますね。
ファンサがすごい!
そしてそして。
ファンサがすごかった。
本作にはなんと、アナベル人形(本家)が登場します。「死霊館」から登場するアナベル人形は、やっぱりちょっとホラー用にデフォルメされているんですよね。本家はラガディ・アン&アンディ人形のアンのほうで、ある個体に付けられた名前が「アナベル」だったということらしいんですけれど。
本家アナベルの登場はほんの一瞬で、でもわかる人には「あー!(大興奮)」となるシーンだったはず。ファンサ、ありがたい。
個人的には、ラガディ・アンも結構怖いよなと思っています。可愛いと怖いって紙一重。
「アナベル 死霊館の人形」を観ておくとなお良し
「死霊館」シリーズを観ていなくても無問題というのは先述した通りですが、「アナベル 死霊館の人形」は観ておいて損はないかなとも思います。
この話との意外なつながりがわかったりするので。ネタバレは控えたいので、どことは申しませんが!
やっぱり「なるほどねえ」と納得感の強いストーリーでした。
映画「アナベル 死霊人形の誕生」が好きな人におすすめの作品
映画「アナベル 死霊人形の誕生」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- サンクスギビング(2023)
- インシディアス(2010)
- パラノーマル・アクティビティ(2007)
- チャイルド・プレイ/誕生の秘密(2013)
映画「アナベル 死霊人形の秘密」が観られる動画配信サービス
※記事執筆時点での情報です(2025年11月11日)。レンタル作品等も含まれます。
| Netflix | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Ameba TV | FOD |
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まとめ:恐怖より納得
タイトルの通り、いかにしてあのアナベル人形が誕生したのかを追うストーリーでした。
怖いか怖くないかで言ったら、ホラー演出が王道寄りなだけに怖くはないけれど、納得感はありましたね。まったく怖くないわけではないので、観て良かった!
面白かったです。
Rotten Tomatoes
Tomatometer 70% Popcornmeter 68%
IMDb
6.5/10
Filmarks
3.5/5.0


