映画「アクアマン/失われた王国」(2023)や「DUNE/砂の惑星」(2020)などで知られる、ジェイソン・モモア主演の作品です。いや、主演というか、主演の相棒……W主演……? まあ、そんな感じ。
ファンタジーな世界観で、非常に見ごたえがありました。
本記事は2024年12月に執筆されました。すべての情報は執筆時点のものです。
ワンフレーズ紹介
夢と現実の境界線。
作品情報
タイトル | スランバーランド |
原題 | Slumberland |
ジャンル | ファンタジー、コメディー、アドベンチャー、ファミリー |
監督 | フランシス・ローレンス |
上映時間 | 117分 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2022年 |
レイティング | 7+ |
個人的評価 | ★★★★☆ |
あらすじ
灯台で父と二人で生活していた少女・ニモだったが、父を亡くしたことをきっかけに、都会に住む叔父に引き取られることになった。慣れない生活に、初めての学校。夢の世界で(自称)アウトローと出会ったニモは、父の面影を求め、夢の中を旅することに――。
登場人物
(敬称略)
ニモ(演:マーロー・バークレー)
父と灯台で暮らしていた少女。ずっと父と二人きりで過ごしていたため、学校にも通ったことがなかった。父が亡くなったことをきっかけに、都会で暮らす叔父のもとに引き取られた。
フリップ(演:ジェイソン・モモア)
ニモが夢の中で出会った(自称)アウトローの男性。
フィリップ(演:クリス・オダウド)
ニモの叔父。兄が亡くなったことで、面識のなかった姪を引き取ることになり、ニモ同様、こちらも戸惑っている。ドアノブのセールスマン。家は広い。
ピーター(演:カイル・チャンドラー)
ニモの父。優しく、正義感の強い性格。フィリップとは疎遠な状態にあった。
映画「スランバーランド」の感想
映画「スランバーランド」の感想です。注目すべきは……もちろん、ジェイソン・モモア! もちろん、主演の女の子(マーロー・バークレー)もめちゃくちゃ可愛いです。
カッコ可愛いジェイソン・モモア
本作において、まず注目すべきは――
ジェイソン・モモアの存在感!
いや、良い。
良すぎる。
こう、ハイテンション(そして口が悪い)のね、けれどもどこかピュアなフリップが可愛いんだ、これが。
「え、可愛い!」「格好良い!」の繰り返しでした。
わかりやすい=シンプルな伏線
一応、話の中で伏線らしいものがないわけではないんですが、非常にシンプルなので、割と序盤のほうから「これはもしや……?」と想像することができました。
ちなみに、これ、褒め言葉なのであしからず。
本作は、どうみてもキッズ~ヤングアダルトにも観やすい設定、演出が採用されていますしね、複雑すぎる伏線はあまり向かないお話でもあると思うので。
なので、大人でもあまり難しいことは考えず、気軽に楽しめる作品です。
ご都合主義すぎない設定
ニモの父親が亡くなる――というところから始まる本作。
悲しい冒頭ですね。
悲しい冒頭なんですが、ファンタジーではまあまあありがちな設定ではある(考えれば考えるほど、結構ある設定だった……)。
やっぱり、つらい状況にいる少年少女が頑張る! みたいなのが、同情というか、共感を得やすいということなんでしょうかね。大人として応援したくなるというか、報われてほしくなるというか。
ただ、本作の場合、ファンタジーらしいファンタジーなので「これはもしや、パパン生きて戻ってくるのでは……?」なーんていう想像を(私は)したんですけれども、もちろんそんなわけもなく。
ニモの(父の死を受け止められるようになるまでの)成長をメインに描いた作品でした。
このあたり、ご都合主義すぎないのがとても良かったです。
共感できるフィリップ叔父
おそらく、自分が子どもの頃ならば、ニモに共感するのみだったと思うんですが。
大人として観てみると、フィリップ叔父にもまあそれはそれは共感できます。
結婚もしていないのに、すでに自我を持った(なんなら思春期突入するあたりの)年齢の、しかも異性の子どもが出来たわけですしね。
そりゃあ、いかにも今からお出かけします! みたいな格好でベッドに横になっているのを見ても、あまり深く突っ込めないわけだ(笑)。
私も仕事で小学生(高学年)の子たちと関わったことがあるんですが、「行動がまったく読めない……! 宇宙人やんけ……(でも可愛い)」ってなりましたもんね。端から見たら、たぶんニモの行動はまさにそんな感じだったと思います。
もちろん、私たちはニモ視点で話を追いかけているので、まったくわからないということはないんですけれども。
大人からしたら「宇宙人やんけ……(それぐらい意味のわからない行動をする)」でも、子どもからしたらしっかり筋の通ったことだったりするんですよね。
美しく引き込まれる映像
あとは、ストーリーを抜きにしても、映像が幻想的でとても美しかったです。
特に、ダンスの間みたいなところ。
色使いも素晴らしいし、演出も素晴らしい。
個人的な好みにドンピシャでした。
なお、夢の中では「なりたい自分(抑圧から解放された自分)」になっているパターンが多いらしく、現実とは正反対の自分が現れているのだそう。
これを聞いて、じゃあ自分の(無意識の)夢の中にいる自分はどんなのかなあ、なんて想像してしまいました。こういうのも楽しかった。
少数精鋭のキャスティング
登場人物が少ないのもイイネ!
メインはニモとフリップ、フィリップ叔父の3名だけ。強いて言えば、あとはニモパパ? ぐらい。
他にも、ニモと学校で仲良くなった男の子とか、悪い人じゃないのに、なんとなくちょっとイラッとする(笑)学校の教師とかもいるんですけれども、名前を覚える必要があるキャラではないです◎。
たまに「このキャラ必要?」と思える映画もあったりして、そうなると思考があちこちに行ってしまいがちですが、本作はまったくそんなことがなかったので、非常に理解しやすいファンタジーだったと思います。
好き!
映画「スランバーランド」が好きな人におすすめの作品
映画「スランバーランド」が好きな人には、以下の作品もおすすめです。
- ルー・ガルー:人狼を探せ!(2024)
- ピートと秘密の友達(2016)
- クリスマスとよばれた男の子(2021)
- シルバー 夢の扉(2023)
まとめ:とにかくジェイソン・モモア
いや、これは完全に私の個人的な好みなんですけれども。
カッコ可愛いジェイソン・モモアを楽しむための映画でした。
ちなみに、格好良いより可愛いが微妙に勝ちます。ピュアで(口だけ)わるわるなフリップにキュンキュンしました。
Rotten Tomatoes
TOMATOMETER 40% AUDIENCE SCORE 86%
IMDb
6.7/10